2017年04月03日

不同視

頻繁に、「不同視なので眼鏡では無理」と
眼科あるいは眼鏡店から言われた、とのご相談を受けます。

屈折度数差が左右2D以上の不同視眼について
「左右の眼鏡の度数が2D以上の差がある場合は…」

眼鏡が掛けられない
眼鏡が作れない。

と言われた、というものです。

しかし、2D以上というのは、あまり根拠の無いことが
独り歩きして俗説となったようなものです。

実際に、処方値とフィッティングと適切なフレームサイズの選択
によって、ある程度の不同視でも掛けられる眼鏡は作れるものです。
当店では、12D差のある方の眼鏡も作ったことがありますが
その方は長年快適に過ごされていらっしゃいます。

今日も、二種免許の更新のために深視力検査に合格できる
眼鏡を求めてこられた方がいらっしゃいましたが。

眼科、眼鏡店とも
「不同視なので深視力に合格できる眼鏡は無理。」

と、眼鏡作成を断られたとのこと

数年前に左眼を白内障手術をされていて

右2.0、左0.3の視力とのことでしたが

検査結果は
R=(1.5×S+0.25 C-0.50 Ax90 P0.5△BUP )
L=(1.0×S-1.50 C-0.75 Ax70 P0.5△BDN )

と、矯正視力に差があるものの大した左右差ではなく、
両眼調節バランステスト後の両眼バランスは
あまり左右の視力差は感じないとのことでした。

また、左眼の像が少し小さく感じるものの立体視テストも良好で
この度数で深視力検査をしたところ

後方からのズレが少しあるもののほぼ合格範囲でした。


h290402.jpg


良好な立体視を得るためには若干の不安要素があっても
長年ドライバーとして身に付けてこられた
視る力の故なのではないかとも思えます。




posted by yasuhiro hara at 01:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 検査VT

2016年02月23日

テスト枠のフィッティング


先月発売された、屈折検査用のトライアル・フレームが気に入っています。

unv580.jpg
580s Universal trial frame

トライアルフレームとも試験枠とも、または、テストフレーム
とも呼んでいるもので、これは屈折検査の際にレンズを入れ替え
ながら検査をするわけですが、両眼視の検査までするためには、
レンズを最低4枚は重ねることができる方が望ましいですし
正確な瞳孔間距離の設定と、左右レンズの高さ調整ができる
ことが最低でも必要であると思います。

また、頂点間距離(眼とレンズの距離)も設定ができ
レンズの眼に対する高さも調整できる方がベターで、
これらの全ての条件を満たしているのは、
↓ このZEISSのポラテスト用トライアルフレームです。

zeissnewocls.jpg

しかし、このドイツ製のテストフレームは、
東洋人の顔にはフィッティングがイマイチなのが難点です。


そういうこともあって、これまでは日本人の顔にフィッティングし易い

547simpl.jpg
547 SIMPLE

このシリーズのテストフレームを、被験者の瞳孔間距離、頂点間距離、
そして高さが合わせやすいものをその都度、複数使用しておりましたが、
先日発売された、580sは、左右別々に瞳孔間距離を設定できる
機能と、50mm〜80mmという、幅広い瞳孔間距離の設定が
できること、

さらに、眼に対するレンズの高さ調節が
これまでのものよりも必要な高さに設定することが
可能となっています。

これまでも、PD80mmのかたの検査を何度かしたことが
ありますが、これまで使っていた80mmまでのものは
構造上の問題でかなり不安定なものでした。↓

fitmejr.jpg


580sの
欠点としては、これまでのものより頂点間距離が
長くなり、強度近視の検査などには向かない点も
ありますが、頂点間距離をあまり短くする必要がない
遠近両用のテストには、高さがバッチリ決まるため
かなり有効であると思います。



posted by yasuhiro hara at 23:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 検査VT

2015年07月14日

健康診断の視力測定


最近、屈折検査をご希望のお客様数人から

「健康診断を受診したらずいぶん視力が低下しているようだ。」
とか、
「健康診断では、0.4と言われた。」
など
健康診断で判明した視力低下を心配されご来店になられました。

屈折検査をしたところ、いづれも変化が少なく
視力が低下していたというケースはありませんでした。

0.4と云われたかたも、当店で測定した矯正視力は1.2でした。

予想はしていましたが、
いづれの検査機関でも、5mの視力標ではなく

機械による視力測定だったとのことでした。

nidek02.jpg

ndkaut01.jpg

文部科学省のガイドラインでは
「遠方視力は普通5mの距離で検査する」とのことですが

理論上は、5mに相当する測定距離となる上記のような検査機器を
使用することが多いようです。

機械装置の中をのぞき込んで、理論上5mと言われる視力標ですが
実際にはピントを合わせることに困難が生じるようです。



posted by yasuhiro hara at 01:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 検査VT

2015年01月06日

乱視の未矯正

当店で屈折検査をする時に
お客様がご持参された眼鏡の度数を拝見するのですが

1.近視過矯正
2.遠視低矯正
3.乱視低矯正
4.乱視未矯正
5.斜位などの眼位に関係する問題

などがあることを感じます。

なかでも、乱視の低矯正や未矯正は、意図的になされたものが
多いように感じます。

お客様の中には乱視がなにか特別悪いもののように思っている
かたもいらっしゃるのですが、
ほとんどのかたに乱視は存在しますし、矯正が必要なら
乱視矯正をした方が、近視過矯正や遠視低矯正も防ぐ
こともできますし、よりシャープな見え方を得られます。

確かに、乱視を矯正することにより、見え方に違和感が
発生することもあり、意図的に低矯正や未矯正を
することもあるのですが、
乱視の強さと乱視軸(角度)と、球面度数の
兼ね合いを考えて度数を決定していくと
違和感が解消されることもあります。


最近の事例ですが
++++++++++++++++++++

事例@
前眼鏡
R=S-11.00
L=S-12.00

自覚的屈折検査による完全矯正値(両眼開放屈折検査)
RV=(1.2×S-10.00 C-1.00 AX10 )
LV=(1.2×S-11.50 C-0.50 AX180 )

前の眼鏡は強すぎる感じがしていたとのことですが
乱視を矯正することにより
過矯正を免れて遠見の視力も近方視も良好になりました。

乱視度数は弱い度数で、乱視軸が180°、10°ですので
違和感はないようです。
(実際には、ご使用されているコンタクトレンズとの兼ね合いから
もう少し球面度数を弱くして度数決定をしました。)


+++++++++++++++++

事例A
前眼鏡
R=S-4.50
L=S-4.25

自覚的屈折検査による完全矯正値(両眼開放屈折検査)
RV=(1.2×S-4.00 C-1.25 AX87 )
LV=(1.2×S-4.00 C-1.25 AX93 )

前眼鏡は手抜きなのか、このくらいの乱視を未矯正に
して、等価球面度数にして球面度数に上乗せしたのでは
ないかと思われる度数でした。

C-1.25 の度数なら矯正すれば、よりシャープな見え方に
なるのにもったいない処方です。

乱視矯正について、詳しくは下記のサイトをご覧ください。
http://www.ggm.jp/ransi/


posted by yasuhiro hara at 01:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 検査VT

2014年09月03日

近視の過矯正


8月中にご来店された50歳男性の例ですが

二種免許を取るために教習所へ入所する際に
深視力検査に合格が出来なかったとのことで
ご来店になりました。

それまでの眼鏡は2カ月ほど前に量販店で購入された
遠近両用累進レンズでした。

その眼鏡の度数は
R=S-8.25 C-0.25 Ax26 ADD2.00
L=S-9.25 C-0.75 Ax163 ADD2.00

両眼開放屈折検査による完全矯正値は
RV=(1.2X S-7.25 C-0.50 Ax80)
LV=(1.2X S-7.75 C-0.25 Ax115)

前眼鏡は、ずいぶんと強すぎる度数で
深視力の三桿もボケてハッキリしなかったと言われていましたが
当然だと思います。
新しいメガネは加入度数を1.5で近くも見えやすくなったようです。

その三日後にご来店された30代女性も
数か月前にジンズで購入された眼鏡で
その度数は
R=S-9.25 C-0.75 Ax71
L=S-8.00 C-1.25 Ax174

完全矯正値は
RV=(1.2X S-8.00 C-0.25 Ax60)
LV=(1.2X S-6.00 C-0.25 Ax160)

もうこうなると別人の眼鏡を間違って渡されたのでは
と疑いたくなるほどの差ですね。

ここまで、酷くなくても
機械に頼る検査が横行している為なのか
近視過矯正が多いと感じることが最近特に多いです。


posted by yasuhiro hara at 00:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 検査VT

2014年05月15日

脳内視力?

最近、脳内視力という造語を耳にすることがありました。

先日、ご来店されたお客様から

「私は脳内視力が悪いらしいので、こちらで脳内視力を
測ってもらうことは可能ですか?」

というお問い合わせをいただきました。

私は初めて聞いた脳内視力という言葉だったのですが、
どのような検査をされたのかお伺いすると
どうも簡易的な両眼視検査だったようです。

vision9.JPG

簡易検査キットはこれと同じものか絵柄が違うものらしいのですが
右眼に赤フィルター、左眼に緑フィルターをかけて検査をします。

しかし、
このサイズの絵では、特に外斜位のあるかたは一つには見えにくいです。

これで脳内視力は異常なのか?というと
そんなことはなく
右眼に緑、左に赤のフィルターを通して見れば
牛さんが一つに見えたり、
サークル内の□×○が一列に見えて
二重円も立体的に見えると思います。

また、赤緑フィルターを通してみることにより
「抑制」といって片目の情報が脳で認識ができない
状態になり、左右どちらかの絵しか見えないという
場合もあります。

また、ユーチューブでアップされていた中には
緑の縦線と赤の横線の十字視標の検査もあり、
「線が動くのは脳の中で調整している」
と解説していましたが、
これは生理的な眼球運動によりそのように見えるのであり
その動き方は斜位の量や感覚神経的に起こることであって
脳の中で調整しているという言い方は適当ではありません。


それで、脳内視力とはなんなのかというと
視覚機能のことらしいのですが

そもそも、

眼球で得た視覚情報が脳に伝達され一つの像として認識できる
のですから、
眼球視力だとか、脳内視力などと別個に分けることはできず

脳内視力という造語の意味するところは

両眼視機能に問題があるために起る
視力や立体視などの両眼視の問題のことを指しているようです。

どうやらこんな子供だましの造語を使って素人の不安を煽って
儲けようとのことのようです。

この脳内視力を謳ってセミナー商法をしている
岡山の松本康氏とは、直接は会ったことはないのですが、
以前、同じ眼鏡の研究会に所属していたことがあり
その考え方や真摯に学ぼうとしない姿勢に問題があり
研究会を去って行った人でした。
実際に両眼視機能検査については素人に毛が生えた程度の
知識しかない人でしたし、脳内視力などと意味の通らない
造語を使って恥ずかしく思わないのですから
今も当時とは変わってはいないようです。

脳内視力などと、あたかも特別な検査をやっているような
ことを言っているようですが、
日本では、多少であれ両眼視機能検査を行っている眼鏡店は
少なくない状況になっています。

松本氏は、ドイツで100年以上実施されている検査方法を
学んできたとも言っていますが、
現在のドイツ式両眼視機能検査は、
1936年のターヴィル式を踏襲して
1950年に発表されたと聞いています。

確かにドイツに行ってきたことはあるらしいのですが
旅行の際の見学程度ですから、ドイツで学んだとは言えないでしょう。

まじめな気持ちでドイツ式を学ぼうと思えば、日本にも
スペシャリストがいるわけですから
少しはまじめに勉強された方が良いのではないかと思います。

こういう人が眼鏡業界にいるのは本当に残念に思います。


※ご注意
日本でも有数のドイツ式両眼視機能検査の達人である
奈良県橿原市のジョイビジョン奈良の松本康志氏とはまったくの別人です。
ジョイビジョン奈良オプト松本


posted by yasuhiro hara at 02:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 検査VT

2013年04月05日

両眼視機能検査

昨日、不調を訴えられてご来店になられたかたの事例ですが

数本の眼鏡をご持参され、どの眼鏡もよく見えなく具合が悪い
とのことでした。

以前の怪我により、屈折度数が大きく変化したことから、数年前に
両眼視検査をことさら謳っている眼鏡店で眼鏡を作られたそうでした。
(どこの店かはすぐわかりましたが)

当店での検査の結果は、弱度の遠視と乱視眼で、わずかな外斜位と
上斜位が検出されました。

ご持参の眼鏡は、普段用の弱度遠視と乱視、遠見用の弱度近視と乱視、
PC用の遠視と乱視の3種類で、遠視が弱い順に見えにくいとのことでした。

当店の検査では、遠視はご持参の眼鏡よりも若干強めに、乱視に関しては前眼鏡が弱め矯正なのに対して完全矯正(完全矯正しても慣れにくいほどの強い乱視ではないと思われたため)に、そして、プリズムによる斜位矯正は、1△の上下プリズムのみにしました。

前眼鏡は、1△上下と2△ベースインのプリズム矯正がしてありましたが、
今回の検査では1△ベースインまでしか検出できませんでした。

偏光ポラテストによる斜位検査のみですが、カバーテストでの眼の外転も
わずかなため、前眼鏡にP2△BINがあったのは、検査環境などにより
斜位量が多く検出されたのではないかとも考えられます。

特に両眼視機能検査における検査環境は、正確に斜位を測定するためには必須であり、1m位の距離に視標があるスペースセービング型の視力標や、ポラテストにおける黒バックの偏光視標では、正確な斜位の測定は難しいと思われます。

前の3本の眼鏡は、複数回は測定しているはずですが、どの眼鏡もプリズム量は同じであることから、あとになってプリズム量が変化したとも考えにくいのですが、そうすると検査法や検査環境により斜位量が大きく測定されてしまったのではないかと思われます。

sc16crexoex.jpg
ポラテストに必要な白バックの偏光視標

やはり、両眼視機能検査を売りにするのなら、基本的なことは押さえ、
不確定要素をなるべく排していく努力が必要です。



posted by yasuhiro hara at 18:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 検査VT

2012年12月02日

度付スポーツサングラス

スポーツ用のハイカーブサングラスへの度付を作ることもあります。

rh64905_2_ex.jpg
スポーツ用ハイカーブ・サングラス

rh64905_1_ex.jpg
レンズが開散した状態の、フレーム自体のカーブが強いサングラス

ハイカーブ・フレームのサングラスは、顔を覆うような形状なので
光が入る隙間が少ないため、スポーツのパフォーマンスを上げるため
にはうってつけなのですが、度付にした場合は普通の眼鏡の見え方とは
違った状態になります。

レンズを傾けると、度数の変化や不要な乱視の発生、乱視軸の変化や
プリズム作用などにより、やはり矯正度数が強いほど違和感が
発生しやすくなります。

レンズを傾けたことによる変化を補正するための計算式もあるのですが
度数が強ければ強いほど計算通りにはいかないようです。

基本的な屈折度数を求めるために、まずは通常のテストフレームで
完全矯正値を求め、最終的にハイカーブ用のテストフレームで
装用テストをします。

trybc_blgex.jpg
通常の検査用テストフレーム

try_cb_blgex.jpg
ハイカーブ用テストフレーム

レンズが開散した状態になっていて、レンズを傾けた状態での見え方を
見てもらうわけです。

posted by yasuhiro hara at 17:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 検査VT

2012年10月06日

自分用のメガネ

私も最近、老眼が進んだことから眼が疲れることが多くなり、眼が充血することが増えていました。
特にパソコン作業などにも負担が感じやすくなりました。

パソコン作業は、デスクトップPCを80cm 位い離して使用しているため、ボケなどはないのですが疲労を感じることが多くなっていました。

普段のメガネは、仕事以外はR社のドイツ製遠近累進レンズを使用しております。
これはまだ国内で販売がスタートしていないレンズをモニターで使用しているものですが、かなり使用感が良く、遠見のボケとユガミが少なく、驚くほど像のシャープさを感じています。

仕事用は同度数の国内メーカーの遠近両用累進レンズを跳ね上げメガネで使用しております。

gkyhex.jpg

どちらも下記の度数で累進帯14mm のレンズです。
RV=(1.2×S-1.75 C-1.00 Ax70 Add 1.25 )
LV=(1.2×S-2.00 C-1.00 Ax95 Add 1.25 )

遠方はハッキリ見たいため、「最もハッキリ見える、最もプラス寄りの度数」にしております。

ドイツ製も国産も加入度は弱めで遠見のボケやユガミは感じなく使用しておりますが、仕事用は、眼前20cmほどの位置で細かい作業が必要なため、レンズを跳ね上げて裸眼で見ております。


先般、ポラテスト用のトライアル・フレームを入手したので、ハーゼ式ポラテストの基本手順で両眼視検査をしてみました。

といっても、自分でテストフレームに入ったレンズを入れ替えるので厳密な検査手順とはいえないのですが…。
それと、眼位検査の後は両眼開放屈折検査で度数を補正するため、厳密なハーゼ式とも違います。

片眼遮蔽屈折検査
RV=(1.2×S-1.75 C-1.00 Ax70 )
LV=(1.2×S-2.00 C-1.00 Ax95 )

眼位検査
FDT 4.0△B.I.N
FDU/1 1.0△B.I.N(追加) R1.0△B.D.N
FDU/2 1.0△B.I.N(追加)

外斜位の完全矯正は追加矯正を含め、6.0△B.I.N

その後の両眼開放屈折検査(オクルージョン法)と、装用テストで
下記度数に落ち着きました。

RV=(1.2×S-1.75 C-1.00 Ax70 Add 1.5 P1.0△B.IN 0.5△B.DN)
LV=(1.2×S-2.00 C-1.00 Ax95 Add 1.5 P1.0△B.IN )

外斜位は両眼で2.0△の部分矯正にすることにしました。

ドイツZ社の内面累進レンズ、累進帯14mmでオーダーして完成しました。

zjs4ex.jpg

このフレームの元々天地サイズは26mm で遠近両用としては浅いため、30mm に型板を起こして作りました。

zjs3ex.jpg

現在仕事以外で使用しておりますが、眼の疲れが軽減され充血がなくなり、外斜位の部分矯正で愁訴が軽減できたケースとなりました。

また、PCも80cm での使用感は、はっきり見えて眼の疲れも少ないのですが、赤緑の調節ラグでは、当然ですが緑よりです。


プリズム矯正は、ドイツ式、アメリカ式と評価が分かれるところですが、どちらもきちんと検査できる環境と基本ルーチンを押さえた上での評価が必要なのだと思います。

posted by yasuhiro hara at 01:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 検査VT

2012年09月08日

ドイツ式両眼視機能検査

ドイツ式両眼視機能検査といわれるポラテストは、ベルリン国立眼鏡写真光学専門学校のハーゼ教授により考案されました。
ポラテストはその名の通り、偏光板を利用し左右眼に別の視標を見せて検査をします。

日常自然視に近い状態での検査をするため、検査環境(照明、視標の種類、検査距離など)を厳密に規定しております。

そして、そのハーゼ式のポラテスト法を実行するためには、やはり検査用トライアルフレームにも、正確なテストレンズのセッティングと、確実に検査を実施するためのツールが必要になります。


当店で通常の屈折検査で使用しているテストフレームは、比較的正確なセッティングができるものをそろえていますが、それでもハーゼ式を忠実に実行するためには少し無理がありました。

今回、新たに導入したのが、ハーゼ式を実施するためには必須であったオクルスの新型トライアルフレームです。

newoculus1ex.jpg


PDは50mmから80mmまで設定でき、各眼別々にPDと高さを設定することが可能です。
その他、自由な傾斜角の設定はもちろん、新型モデルは鼻当てとモダンの改良により、格段にフィット感が向上しました。

以前のものよりは幾分軽くなり、より正確なセッティングができるように改良されています。

前方にアームが伸びて、偏光板がセッティングされていますが、この偏光板を用いて両眼視機能検査を行います。
この偏光板はくるりとひっくり返して、反転させることができるのですが、この偏光レンズの反転が正確かつスムーズに行えるのは、ポラテストのために作られている所以です。

sc16crexoex.jpg
偏光板を通して見るとこのように見えます。

一番の問題はその値段なのですが、当店には様々なPDサイズのトライアルフレームが17本ありますが、17本の合計金額でやっと買える値段でした。
posted by yasuhiro hara at 19:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 検査VT

2012年08月05日

ポラテスト

先週、加工機器の入れ替えに伴い、視力標も入れ替えました。

被験者の視線移動を少なくするため、当初から一つの視標で多くの検査が行える液晶視力標を導入していましたが、新規に導入したのはその改良版です。

sc16rgex.jpg
新型の液晶視標、画面サイズと視標の種類はほぼ同じですが、本体が大きくなっています。


以前の液晶視標 ↓ は、画面サイズは同じでも本体の箱が小さい
sc1700_raex.jpg

視標の本体が大きいのは、ドイツ式のポラテストに倣っているのですが
ポラテストで行う両眼視機能検査は一部融像除去眼位における斜位の測定が目的なので、不要な融像刺激があると検査に不確定要因が入ってきます。
その不要な融像刺激をなるべく少なくする目的でポラテスト本体は大きめになっています。

そのため、壁も白が望ましく、検査室の明るさなども気を付けなければなりません。


sc16cr1ex.jpg
ポラテストに近いサイズの十字テスト視標

十字テストは、ポラテストの第一段階の斜位を矯正する視標ですが、それ以降の検査でも裏付けとなる
基本の視標です。

これを偏光板を通して見ると。

右眼での見え方
sc16crrex.jpg

左眼での見え方
sc16crlex.jpg

両眼での見え方(外斜位、右眼上斜位の状態)
sc16crexoex.jpg
(※ この写真は合成した画像です。無断転載は禁止です。)

これは、偏光レンズを利用し、左右の眼に異なる視標を見せて、そのズレを測るわけですが、プリズムなどで分離した像を見せる検査とは違い、より自然な両眼単一視下で検査ができる利点があります。

そのため視標以外の不要な刺激をなるべく入れないように本体も大きくなっています。
(本家ツァイスのポラテストの本体はもっと大きいです。)

また、この新機種の特徴として検査距離を1cm ずつに設定できる機能が追加されていました。
旧機種は、50cm 間隔の設定でしたが、当店の検査距離は5.5mまでは無理なので、これまで5mで設定していましたが、視標を壁いっぱいに付けると17cm伸びるので、今回から5.17mに設定して検査しております。

posted by yasuhiro hara at 15:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 検査VT

2011年03月04日

iPad用アプリ「ホッピーのビジョン・トレーニング」

以前、ビジョン・トレーニングに使えそうなiPad用アプリをご紹介しましたが、この度、視覚機能の改善を目的としたビジョン・トレーニング専用ソフトが、神戸の米国オプトメトリスト・北出ODの企画・監修により、iPad専用アプリとして発表されました。

hoppy1.jpg
iPad専用アプリ「ホッピーのビジョントレーニング その1」

以下はAPP Storeの説明文です。
+++++++++++++++++++++++++++++++
『ホッピーのビジョントレーニング その1』は、視覚機能をトレーニングするためのiPad専用アプリです。

「読み書きや球技が苦手」という人は、視覚の機能に問題があることがあります。

『ホッピーのビジョントレーニング その1』を使うと、ゲーム感覚で楽しみながら視覚機能の中の眼球運動能力・眼と手の協調能力・両眼視能力などをトレーニングすることができます。

ちなみに「ホッピー」は画面に登場するキャラクター犬の名前です。

~ 使い方 ~
8×8マスのゲーム板の中で色が違っているマスを指でタップすると1ポイント獲得です。
色違いのマスは次々に移動するので、頭を動かさずに眼で追いかけるようにすると眼の運動のトレーニング効果が高くなります。
ハイスコアが記録されるので、自己新記録の更新を目指してチャレンジしてみてください。

タップするマスの文字を声を出して読むことで音読の練習にもなります。

矢印バージョンは(右・左上)などと方向を声を出して言うことで方向認識の練習にもなります。
赤緑の3Dメガネをかけてトレーニングを行うことで弱い方の眼の見る力を鍛えるトレーニング、
両眼をバランスよく使って見るトレーニングができます。

+++++++++++++++++++++++++++++++

hoppy2.jpg
トレーニング設定画面
視標の種類と色、視標の移動する方向、スピードを選択します。

hoppy3.jpg
トレーニング画面
色が変化した視標を指でタッチします。
(頭を動かさずに目だけで追うことに注意します。)

スピードは4種類選択できますが、まずは移動した視標をしっかり見ることを心がけ、「押し待ち」か「初級」のスピードから始めます。
移動の方向も横方向、縦方向、斜め方向、ランダムと選べます。

視標が移動するさいに、赤と青に反転しますが赤緑メガネをかけて練習することもできます。
rgglass.jpg
赤緑メガネ 右眼に赤レンズ、左眼に緑レンズを装用して使用します。

赤に反転した視標は緑色のレンズを通すと読めますが、赤色のレンズを通しては見えなくなります。
青に反転した視標は赤色のレンズを通すと読めますが、緑色のレンズでは見えなくなります。
このように赤緑メガネを使用すると、優位眼や抑制もわかり、弱い方の眼をトレーニングすることもできます。
hoppy4a.jpg
hoppy4ag.jpg
赤に反転した視標は緑色のレンズで読むことができます。

hoppy5a.jpg
hoppy5ar.jpg
青に反転した視標は赤色のレンズで読むことができます。

この有意義なビジョン・トレーニング用のアプリが、なんと無料で提供されています。
iPadをお持ちの方はぜひダウンロードしてみてください。
APP Storeカテゴリ:教育

視機能トレーニングセンター Joyvision
http://www.joyvision.biz/
posted by yasuhiro hara at 21:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 検査VT

2011年03月03日

本日開店の注目眼鏡店〜奈良のオプト松本

奈良県橿原市に本日開店する眼鏡店があります。
Joy Vision 奈良・オプト松本という眼鏡店ですが、店主の松本さんはドイツ式両眼視機能検査に精通した眼鏡技術者です。
松本さんは、神戸の米国オプトメトリスト北出O.Dにも師事し視覚機能検査にも精通されています。
Joy Visionという名称は、北出氏の主宰する視覚機能トレーニングセンターの名称を松本さんに分け与えたものです。

さすがにハーゼ式ポラテストに精通しているだけあり、検査へのこだわりは大変なものです。
やはり正確な両眼視機能検査には検査距離から視力表、また道具に至るまで妥協できない部分があります。
松本さんのお店は、普通の眼鏡店にはないほどの検査スペースがあります。

松本さんのお店のHPから写真を転載しました
optmatumotosc.jpg
6メートルの検査距離で、ヴィジョン・トレーニングをするのに十分なスペースが取ってあります。
ポラテストもすばやく視標の切り替えができる最新式の液晶型です。

optmatumotovtse.jpg
ヴィジョンテスターも名器VT-SEですね

最近は検査スペースを減らして売り場面積を増やす眼鏡店が多く、5メートル以上の検査距離を取っている眼鏡店を見ることが少ないですが、やはり眼の調節機能や両眼視機能の上からは1メートルくらいの検査距離ではちょっと心配です。
というか正確な検査はできっこないと思います。

ましてや両眼視機能をうたう眼鏡店ならなおさらですが、そういう店でも接近型の視力表でネガティブ偏光を使っているところもあります。

そういったまがいものの眼鏡店とは違い松本さんは日本では数少ない本物のドイツ式の検者です。

松本さんの独立開業を耳にし、私も初心を忘れずに精進したいと思いました。

Joy Vision 奈良・オプト松本
http://www.joyvision-nara.com/index.html


posted by yasuhiro hara at 00:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 検査VT

2010年10月19日

iPad用アプリ〜ヴィジョン・トレーニング

iPadでヴィジョン・トレーニングに使えるアプリを探してみました。
ipad_std.jpg

右脳の道場 The Brain SAMURAIsumurai_top.jpg

sumurai1.jpg
左上の図形と同じものを16個の中から3つ選びます。
正確な図形認知とスピードをトレーニングします。
図形認識に難のある人の視覚認知と眼と手の協調性のトレーニングになります。
簡単なゲームなので、トレーニング目的でなければ退屈ですが、特に図形認識に難のあるお子さんには良いトレーニングになりそうです。

Dr Visiondrvision.jpg
数字、アルファベット、記号から、左上に表示されたものと同じ色のものを選び、そのスピードを競います。
大きさに違いのあるものや、色違い、また同じものが複数あるので右脳の道場より難易度が上がります。

FIND DIFFERENCESfinddiffs.jpg
間違い探しです。
2枚の画像を見比べながら間違いを探しますが、眼を細かく動かすながら画像をしっかり認識しようとするため眼球運動と視覚認知の訓練になります。

(おまけ)DRUMS!
drums.jpg
ドラムセットのMIDIソフトです。
曲に合わせて演奏すれば、耳と目と手そして脳の統合的なトレーニングになります。
posted by yasuhiro hara at 17:53| Comment(2) | TrackBack(0) | 検査VT

2010年10月16日

航空身体検査

昨日と今日、パイロット試験をパスするために必要な、深視力検査をご希望のかたがご来店になりました。

深視力とは、立体視の程度のことですが、測定方法は三桿法を用いることがほとんどです。

sinkei_b.jpg
三桿法を用いた深視力検査練習器

sinkei_d.jpg
三本の棒のうち中央の棒が前後に動きます。

この三本の棒を正面の窓から見て、横に並んでいるかどうかを測るのですが、その誤差は前後2cm以内が合格基準です。

立体視の程度を測定するためのものですが、立体視をするためには
両眼で同時に見ることが必要ですし、さらに深視力検査のように精密な立体視を得るためにはさらに様々な条件が必要になります。

今回のかたがたの航空身体検査には眼位といって、両眼の視線のズレの程度(斜位)にも合格基準があります。

外斜位は8△以内ということですが、8△でも日常両眼視ができていて良好な深視力が得られれば良いと思うのですが、たまに片眼視になってしまう人もいることからこのような基準になっているのでしょうか。
しかし、その斜位の検査方法を聞いて疑問に思ったのは、マドックス法で検査をするとのことでした。
マドックス法は、左右の眼それぞれにまったく別のものを見せて眼位を測る方法(融像除去眼位の測定)ですが、この場合は日常の両眼視の状態と違いますので、大方は斜位量が多めにでてしまいますので、合格基準を満たさなくなることもあるのではないかと思います。

現に、昨日ご来店になったかたは、深視力検査は合格しても眼位の基準で落ちてしまったそうです。
眼位の量の測定よりも、両眼視ができていて、片眼視になることがないかという基準の方がムダが無くて良いのではないかと思います。

posted by yasuhiro hara at 15:50| Comment(4) | TrackBack(0) | 検査VT

2009年05月27日

プリズム矯正〜「あなたの信じる宗教は?」

先日ご来店された横田さんとの話のなかで…

横田さん
「原さんの信じている宗教は何ですか?」


「???…」

横田さん
「いやいや、プリズム矯正の話です。」

なぜ、こういうやり取りなのかというと…
斜位矯正の方法、考え方には様々な方法や考え方があり
「斜位は完全矯正」を基本方針とするドイツ式の考え方と、
検査方法やアプローチの仕方が違うアメリカ式などがあります。

日本にドイツのポラテストが紹介されて以来、多くの眼鏡店でポラテストの考えに基づく斜位へのアプローチが普及しましたし、その後、アメリカでのオプトメロリーを勉強されたかたがたによって、アメリカ式の斜位へのアプローチ方法が多く紹介されました。

そういった背景があり、「斜位は完全矯正が基本」という考え方と、「斜位は必要最低限のプリズム処方」という考え方がありますので、その考え方によってプリズム処方をする割合は、その眼鏡店によって差がでてきます。
(中には、輻輳余力など考えずに、斜位が検出されればプリズム矯正というような人もいますが)
20数年前には、日眼研でドイツ式とアメリカ式の討論会があり、対決ムードの中、激論が交わされたそうですが、検査方法や処方方針に違いがあり、話がかみ合いにくかったそうです。
斜位矯正にはそのような背景があり、先の横田さんの問いになったわけです。

私は、てっきり…
「仏教です。」と答えそうになりました。

このドイツのポラテストは、日常自然視に近い状態で斜位測定ができる斜位の検査方法ですが、ポラテストの考案者であるドイツのハーゼ博士は、ポラテストで検出された斜位は完全矯正するというのが基本的な考え方のようです。
(もっとも、ポラテストには様々な検査項目や、ノウハウがあり一言で説明できるほど単純ではありませんし、近年ではアメリカで勉強されてくる技術者も多く、アメリカ式のアプローチも取り入れているようです。)

数十年前に日本にポラテストが紹介された当時は、日本各地で講習会が開催され、その時のハーゼ流の考え方が根強く、斜位は完全矯正の方針をとる眼鏡技術者も多いようです。

それで、実際にプリズム処方をするのは何パーセントあるのかということを話ていたのですが、私の場合は10パーセント程度あるように思えました。

横田さんは5パーセントくらいで、10パーセントまではいかないと言われていましたが、よくよく考えてみれば、当店の場合、深視力検査が合格しないかたや目の疲れでパソコンメガネを求められるかた、または、目の疲れなどの症状を改善したくて、ネットを見て来られるかたが多く、最近は上斜位をプリズム矯正することが多くなっていたからのようです。

左右の視線の向きが、上下にずれる斜位を上斜位といいますが、その場合は、プリズム矯正が効果的です。

また、視線の向きが横方向にずれる、外斜位や内斜位は、眼を動かす筋肉の余力を活かすことも可能ですし、ピント調節の量でも水平方向の斜位の量は変化しますし、眼鏡レンズを装用することにより生じる光学的なプリズムで緩和できる場合もありますので、必ずしも水平方向の斜位は完全矯正をしなくてもよいように思えます。

しかし、近視が多い日本人よりも、遠視の多い西洋人の方が、内斜位も多いようですから、おのずと水平方向のプリズム矯正が増えるのではないか、とも思えます。

眼鏡は奥が深いな〜

この方々は凄いですよ↓

グラスギャラリー
http://nara.areablog.jp/blog/1000005422/p10063403c.html

オプト・アイランド
http://oe.tea-nifty.com/opteyeland/2008/08/post_cb83.html
posted by yasuhiro hara at 17:23| Comment(1) | TrackBack(0) | 検査VT

2009年05月08日

検眼は、5メートルの検査距離が欲しい

今日ご来店されたお客様のメガネには、プリズム矯正がしてありました。
具合が悪いうことで検眼させていただきましたが…??
まずは、ご持参のメガネを掛けてカバーテストをすると、大きく上下に眼が動くので、矯正不足かと思いましたが、裸眼でのマドックス検査やコの字テストでも、ご持参のメガネのプリズムとは逆の上斜位が検出されました。

これは、具合が悪くて当然だろうなぁと思い、伺うと、その後の対応はあまり良くなかったとのこと…。
両眼視検査には、力を入れている店で作られたとのことですから、単純なミスなのかもしれません。

…と、専門用語が多くてわかりにくいかもしれませんが、ちょっと気になったことが一つ。

そのお店は、両眼視検査に力を入れているということですが、1m位の距離で検査をする近接ボックス式での検眼ということでした。
最近は、ほとんどの眼鏡店で使われていますが、けっこう問題が出ることが多く、遠視の未矯正や近視の過矯正のメガネが多くみられる傾向にあるようです。(実際に他店購入のメガネによくみられます。)

もう一つは、正確な斜位量が測りにくいのではないかと思われます。
斜位は、眼のピント調節とも密接に関係していますから、不要な調節が介入してしまうと、斜位の量は変化しますし、不安定にもなります。
そういうこともあり、うちの店は広くないのですが、検査距離は5メートルで検眼しています。

両眼視検査については面白い話もありますので、また後日…。

posted by yasuhiro hara at 01:20| Comment(2) | TrackBack(1) | 検査VT

2009年01月17日

深視力検査

先日、深視力の検査を受けられたお客様で、これからタクシーに乗務されるというかたがおられました。
これまでは、M自動車の工場で派遣社員として働いていらっしゃったのが、ここのところの不況の影響で契約を打ち切られてしまい、それでタクシー会社に採用が決まり、タクシー乗務に必要な二種免許を習得することになりました。
二種免許には、深視力検査といって、立体視の検査をするのですが、そのかたは、以前に遭った事故の影響で、左右の視力差が大きく、メガネで矯正しても、矯正視力の左右差が比較的大きく、なかなか良好な立体視を得られない状態でした。
再就職の困難な時ですから、なんとか試験に合格して欲しいと思い、眼鏡をお作りし、さらに眼の使いかたや、眼の練習を心がけてもらい試験に挑んでいただきました。
矯正しきれない不同視や、斜視がある時などは、メガネを作っても合格率は5分5分ということになってしまいますが、そのかたはなんとか再試験で合格することができました。
それにしても不況の波を肌で感じました。
posted by yasuhiro hara at 17:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 検査VT

2008年04月18日

近見視力検査

学校で視力検査といえば、5m先の視力標を使って視力を検査する、遠方の視力検査です。
遠方視力検査では、遠くが良く見えていない「近視」は発見されやすいのですが、「遠視」などは発見されにくいのが現状です。
軽い遠視で、調節力が充分ある場合にはあまり問題にはなりませんが、中には黒板は良く見えていても、本がボヤけたり、目が疲れるなどの症状がでることがあります。
遠視の眼は近くを見る場合にピント調節が余計に必要になるため、近方視の多い勉強に支障をきたすことがあります。
よく見えていないことが原因で、読書嫌いや勉強嫌いになったりする子もいて、それを先生や親から「やる気がない」などと誤解を受けるケースさえあります。
近見視力検査は、こういった近くが見えにくい児童生徒を発見し適切な対処をするためにはどうしても必要な検査です。
桃山学院大学法学部教授 高橋ひとみ先生による2000年度の調査では、小学生522人中、遠方視力が「1.0以上、異常なし」にもかかわらず近方視力が0.7未満の児童が5人(1.0%)いました。
最近ではパソコンの授業も導入されるほど、近見が多い学校教育では遠見視力検査のみではなく、近見視力検査の導入がより必要になっています。
一般的には「遠くが見えれば、近くも見えるはず。」との思い込みがあり、問題視されない現状ですが、高橋先生は、現在、東京大学付属校での調査を通し、近見視力不良者の存在と学習能力の関連を明らかにすることにより、近見視力検査の早期導入を目指しています。
「よく見えていない」ということは、多くのことを吸収して心身ともに成長していかなければいけない時期には大変な障害になります。

takahasi_rdf.gif
子どもの近見視力不良〜黒板が見えても教科書が見えない子どもたち / 高橋ひとみ著
http://shop.ruralnet.or.jp/genre.php?mode=detail&id=011402&b_no=01_4540072447


posted by yasuhiro hara at 15:53| Comment(3) | TrackBack(0) | 検査VT

2008年04月15日

視覚認知と視覚機能

視覚認知という言葉は、日本ではまだ広く知られていないのですが、眼で見たものを理解するということです。
視力がよくても認知能力が発達していないと、見たものを理解することが困難になります。
この視覚認知は、視力・眼球運動等の眼からの入力情報を脳の中で認知・記憶・イメージし情報処理する視覚機能に大きく関わってきます。
視力も入力機能の一つですが、視力がよくても他の機能に問題があれば視覚情報を効率よく入力したり、適切に脳の中で処理をして行動に移すことができません。
視覚機能のどこかに問題がある場合、字を効率よく読んだり、書いたりすることや、漢字を覚えたり、図形の問題を解くこと、イメージして考えることなどが苦手になってきます。
また、物を立体的に見ることや球技などのスポーツにも支障が出てきますし、周囲の人とのコミュニケーションなど社会生活にも影響がでてくることもあります。
視覚機能・視覚認知の問題は学習障害として現れることもまれではありません。
しかし視覚機能トレーニングや機能を補助するための眼鏡をかけることで問題を改善することができます。
お子さんで、読書嫌いや文字の読み飛ばし、図形を描くのが苦手、または球技が苦手など気になる点がありましたらこちらへご相談ください。
視覚機能研究会http://www.joyvision.biz/shikaku_study.html

posted by yasuhiro hara at 23:54| Comment(6) | TrackBack(0) | 検査VT