2020年07月29日

レンズ加工機のメンテナンス


当店は、強度近視用のウスカルメガネを販売しておりますが、特に-10Dを超える強度近視の場合には屈折率1.9のガラスレンズが薄さの効果が高くなるため、高屈折のガラスレンズの販売量が他店よりも多くなっています。

先日、ガラスレンズを切削中に異音がしてレンズが割れてしまいました。

ガラス用の砥石が摩耗してワダチになっていて、ここのところ異音がするため気になっていたのですが、ここ一か月くらいで、砥石の摩耗が急速に進んでしまったようです。


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筒状の砥石を回転させてレンズをフレーム形状に切削します。


昨日、サービスマンのかたにガラス用の荒摺砥石を交換してもらい、今日は調整をしながら加工をしていましたがやはり新しい砥石はスムーズに加工が進みます。


現在の加工機はもう8年使用しているのでそろそろ替え時かもしれません。


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2018年06月26日

シーザーフリップ2

クリップオン式偏光サングラス、シーザーフリップUが
ご好評をいただいています。

先日は、ウスカルのセルフレーム、ニルバーノ用の
オーダーをいただきました。

特徴のあるデザインのニルバーノは、
型板から起こす方がしっくりした仕上がりに
なるようです。

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シーザーフリップは、レンズ加工器で切削が可能なため
型板を読み込んで、加工レイアウトを設定すると
比較的、簡単に作ることができます。


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完成品


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2016年11月02日

ソフトテープ


ナイロール・フレームの加工のときに使う、ソフトテープを買いにいきました。

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菓子折りなどの包装に結んである紐なのですが、
これが無いと、ナイロールフレームにレンズをはめ込むときに難儀します。


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ナイロール・フレームを仕入れると、型板とともに
一切れついてきたのですが、最近はコスト削減のためなのか
ほとんど付いてくることが無く、ストックしておいたものが
無くなってしまいました。


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このように、レンズをはめ込むときに、

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ナイロンを引いて、レンズの溝にはめ込みます。

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文房具店やホームセンターにも売っていなかったので、浅草橋にある
包装用品専門店シモジマまで行ってきました。

しかも、横幅は9mmのものが慣れていて使いやすいので
同じものがあり、大変ありがたいです。

400m巻なので、一生使えそうです。


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2016年07月29日

軸ズレ


−13.00Dの屈折率1.76プラスチックレンズを切削したところ
切削中にレンズの軸がずれてしまいました。

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乱視軸を 5°で加工したのですが、結果は 9°もずれてしまいました。

これでは、残余乱視といって新たに矯正されない
乱視が合成されるため、ハッキリさが落ちてしまいます。

計算式は難しいので割愛しますが、この度数の場合は
約0.5Dの乱視が矯正されないことになります。

お客様には、納期をもう一週間も待っていただいて作り直しをしました。

最近のプラスチックレンズは、汚れと傷の防止のために
表面がつるつるになっていることもあり
加工中の軸ズレには注意が必要です。
このレンズは特に傷つきにくさのレベルが高いレンズなので
つるつるの度合いも高くすべりやすいのに加えて
加工前のレンズ生地がかなり厚いために
軸ズレが起こってしまいました。

めったにない軸ズレですが
今回は10°近くもずれてしまい、、

気絶するほど悩ましくなりました。


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再度納入されたレンズは失敗は許されませんので

一度大きめに粗刷りをして、軸がズレないように再度仕上げました。


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今度は、軸ズレなく加工できました。




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2015年11月11日

ウスカルメガネの新作 Ala の加工


ウスカルフレームの新作 Ala (アラ)の加工を実施しました。

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商品名の「アラ」とは、イタリア語で 羽根 のことです。

ウスカルフレームの中でも最軽量の7グラム前後の軽さです。

レンズサイズは、35ミリという、
ウスカル会オリジナルフレームの中では、最小サイズです。

そして、鼻幅サイズが4種類あり
35□25、35□27、35□29、35□31
と、装用されるかたの瞳孔間距離にあわせて選ぶことができます。

アラの初加工は、S-11D以上の度数で、お客様のPDにあわせて
35□31のフレームにレンズを加工しました。

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レンズは、屈折率1.9のガラスレンズを加工します。


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35ミリのサイズでは、通常の加工ができず、極小サイズフレーム用の
加工モードに、設定されてしまいます。

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レンズ切削加工の途中で、レンズ固定アタッチメントを極小サイズ用に
交換する必要があるため、このようなアタッチメントを使用します。


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大まかな粗摺り加工が終わると、機械が一旦停止して、
白い粗摺り加工用アタッチメントを外します。

ガラスレンズもかなり薄くなりますので、この作業も慎重さが必要です。


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うまく、粗摺り加工用アタッチメントが外せました。


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加工機のレンズ受けカップも極小加工用に交換します。


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切削加工を再開します。
レンズへの接地面が小さいので、ガラスレンズでは、ヒヤヒヤものですが
レンズが割れないことをひたすら祈りながらの加工です。


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無事に加工終了しました。

−11D以上の左レンズの最大厚みは3.4mmで、
実際よりも弱い度数に見えてしまいます。


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重さは、約18グラムで、かなり軽量に仕上がります。











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2015年10月23日

ネジ探し

早いもので、気が付けば10月ももう後半になりました。

ブログに書こうと写真は撮っていたのですが、文章が追い付かないので
アップできずにいます。

もう後半なので、他愛もないことですが…

メガネの加工中にネジを落としてしまうことが、たまにあります。


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当店の床はこんな柄なので、小さなネジや部品を落とすと
床の模様に同化して、かなり探しにくくなります。


このような時は、、、


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ホウキで掃くと、意外に早く見つかります。


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ほら、、、





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2013年12月11日

レンズマーク検査器

最近は老眼が進んできまして、難儀することもあります。

特にメガネレンズに刻印されているマークを見つけるのに時間がかかるようになりました。

いわゆる境目のない遠近両用レンズといわれる、累進多焦点レンズには、透かして見ると判別できるマークが刻印されています。


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水平線が白いラインでペイントされていますがメーカーによっては
けっこうズレてプリントされてます。


そのマークを利用して、レンズのメーカー、種類などの識別の他にレンズの水平と中心を判断するのですが、蛍光灯などに透かすしてみると見えるように刻印されています。
これを「隠しマーク」等と呼んでいます。

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最近はこの作業に時間がかかるようになってきました。

そこで、とうとうレンズマーク検査器を導入することにしました。

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このように透かしが判別しやすいドット柄をバックにして拡大鏡で
見ることが可能です。


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黄色い円の中にうっすら浮いてみえるのが隠しマークです。


20131211f.JPG
そしてレンズを切削する加工器に正確にセッティングできるように
水平線をマーキングします。




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2013年05月03日

虹色スペクトル

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見事な虹色のスペクトルですが、これはレンズ周辺に発生したものです。

このレンズは、ブラウンのカラーコートを施した屈折率1.9のガラスレンズで、度数は−20Dあります。
これまでも−20D前後の度数はたまに受けるのですが、ブラウン50%の
カラーコートを注文したのは初めてでした。

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どの角度から見ても虹がでています。

屈折率が高い素材は、波長の違いによる色の分散が大きくなり色収差が
発生しやすくなるのですが、−20Dという強度であり、それに加えて
カラーコートを施していたことが、スペクトルを発生させる原因に
なっています。
(レンズ裏側から見るとこの虹は見えません。)
無色ではこのようなスペクトルの発生はありません。

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厚みは15mmもあるため、加工機のガラス用砥石からはみ出してしまいます。

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ウスカル枠の「シンメトリー」サイズ 36mmまで削りましたが、周辺部を斜めから見ると、虹はでたままです。

どこまで削ればスペクトルが発生しなくなるのかと思いましたが、この度数でのブラウン50%は無理があるようです。

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2013年04月30日

Rainbow Rising


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「Toto, …I've got a feeling we're not in Kansas anymore… We must be over the rainbow ! rainbow ! rainbow !


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2012年12月07日

ハイカーブ・ヤゲン加工

去年の今頃に「カスタムヤゲン」という加工法を紹介しましたが
加工機を入れ替えて少し加工方法が変わってしまいました。

前機種の「カスタムヤゲン」加工は、ハイカーブ加工の設定をしなくても、裏表のヤゲンを別々に立てることができたので、ハイカーブレンズの加工でなくても、簡単に通常の加工に利用することが可能でした。

新機種の場合は、カスタムヤゲンモードはなく、「高カーブ」加工の設定をしてから加工するものとなりましたので、前機種よりも少し詳細設定はできるのですが、少々手間がかかる部分もあります。


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ヤゲンのカーブ、位置、高さ、など細かく設定できます。


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レンズの裏方向を削って裏側のヤゲンを立てています。


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次に、小径の回転砥石がせり出してきて、レンズの表側にヤゲンを立てています。

この加工法を利用して、特に少しカーブが強めのレンズの加工のときなど、フレームにレンズが具合良く収まります。

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2012年08月18日

ふちなしメガネのアンダーすっきり加工

メガネの度数が強くなるほど、レンズのアンダーラインが白く目立ち
ちょっと気になります。

以前にもアンダーすっきり加工をご紹介しましたが、ふちなしメガネでも
アンダーすっきり加工が効果的です。

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右レンズがアンダーすっきり加工、左レンズは通常の平加工

ほぼ正面から見ても右レンズの白い切り口のアンダーラインは
目立たずスッキリしています。


左右のレンズとも、度数はS-5.0D 屈折率1.6のプラスチックレンズを
使用しての加工です。
レンズ下部の厚みは、中心部の最小2.5mm、外側は約5mmです。
面取り加工も最小にしていますので、左レンズの白い縁は面取りに
よるものではありません。

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少し上から見ると、通常の平加工をした左レンズのアンダーラインが
白く目立ちますが、右レンズのアンダーラインは目立たず
すっきりした印象です。

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さらに上方から見ると、左レンズのアンダーラインがさらに目立ちます。
右レンズはほとんど目立ちません。

一般的に、このアンダーすっきり加工を実施している眼鏡店は
大変に少ないのですが、こういった加工の知識がない眼鏡技術者が
ほとんどというのが実際です。
度数が強くなるほどアンダーすっきり加工の効果は大きくなりますが
弱度であっても、アンダーすっきり加工は効果的な加工方法です。
当店では、ほとんどのメガネレンズの加工にアンダーすっきり加工を
実施しています。

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2012年08月01日

新型加工機

先週木曜日に新しい加工機を導入しました。

前機種は4年間使用してまだまだ使えそうでしたが、砥石の傷みや
ポンプの故障などメンテナンスの回数も増えていたことから
新機種導入のメリットの方が大きく感じておりました。

新機種は、3部門に独立した機械で、フレームの型を読み込むトレーサー
レンズの光学中心を設定して加工準備をするブロッカー
そして設定した通りにレンズを削るエッジャーに分かれています。


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右がトレーサー、左はブロッカー


特に新機種のブロッカーでは、さまざまなふちなしメガネの穴位置の設定や、シェイプの変形などをすることができることの他に、プリズムレンズのようにレンズを加工機に設定する際に生じる誤差を最小限に抑える機能があります。


そして、こんなギミックも
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レンズを加工機にセッティングするためのアタッチメントを画面下に
装着して、ボタンを押すと

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ギュイーンという音とともに正確にレンズに装着します。
こういうギミックは大好きです、まるでバットマンのハイテク機器を
連想します。これだけでも加工が楽しくなります。



そして、ブロッカーで設定したデータをエッジャーに読み込み
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レンズの大きさや厚み、カーブなどの形状を読み取ります。



レンズのヤゲンや溝をフレームに対してどのような位置に設定するか
微調整をして
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レンズを切削します。
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また、ふちなしメガネの穴も同時に加工することができます。
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ちょっとわかりにくいですが、先端に細いドリルが着いていてレンズに
穴をあけています。



これまでよりも、より正確にスピーディーに加工ができるようですが、
やはり人の頭と手によらなければ良いメガネはできないようです。

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2012年04月19日

加工中

今日は、日中にレンズセミナーに出かけたため、明日納期の加工が溜まってしまい、深夜まで加工です。

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明日のが7本あります。

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スピーカーをセッティングして、加工のスタート

今日は一番ノリがでるこういうので…
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JIGOKU-RETSDEN/KISS

おふくろから「あんたまだキッスかい、中学生じゃあるまいし、はんかくさ〜」と言われそうですが、こういう時はアメリカンなノリのこういうのが仕事がはかどるようです。


しかし…
問題が発生、真円の丸メガネ用の型板が見当たらない。
探す時間より作った方が早いので、40mm用のを作ることに

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50mmの丸原器を加工機にセットして、40mmの縮小サイズを作ります。


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型板を切削中


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これで直径40mmの真円の型板です。


ブログ書いていないで早く加工を…。




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2012年04月04日

セルフレームの鼻盛り加工

セルフレーム(プラスチックフレームの通称)の、鼻当ては通常は固定された形状なのですが、装用者のさまざまな鼻の形状に合わせるには加工も必要になってきます。

多くの場合、フレームのパッドが広すぎたり高すぎることが多く、そのままでは、メガネが下がったり目に接近しすぎたりすることが多いです。

最近はセルフレームでも、メタルフレームのようなクリングスとよばれる金属の足の付いたパッド付のものもありますが、この場合は狭すぎたりしてコントロールがしにくい場合もあります。

通常のセルフレームの固定パッドは、左右の間隔が狭すぎる場合にはヤスリで削って広くすればよいのですが、広すぎるときには固定パッドを削り取って交換することもできます。

写真1
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加工前 左右のパッドの間隔が広い

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加工後 パッドの間隔が狭くなる

写真2
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加工前

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加工後 上から見ると違いがよくわかります

写真3
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加工前 メガネが下がり目に接近する

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加工後 メガネの位置が上がり目から離れます。

セルロイドやアセテート素材のフレームならこのような加工も可能です。
このような鼻盛り加工は、基本的には当店でお買い上げのフレームに限ります。

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2011年12月08日

カスタム・ヤゲン

メガネとして加工するときに、メガネフレームの型に合わせてレンズを削りますが、いろいろと気を使わなければいけないことがあります。

レンズは、レンズの種類や度数によってレンズ・カーブが違うのですが、加工したレンズを枠入れするときには、レンズのカーブに合わせてフレームのリムもカーブを合わせて調整します。

フレームとレンズカーブが近い場合は、加工時にカーブまで気にすることもないのですが、特にレンズカーブがフレームよりもカーブが強い場合は、リムを合わせるのに時間がかかることがあります。

そこで、フレームをあらかじめレンズカーブに合わせてから、レンズを切削する加工機にフレームデータを読み込むほうがフレームとレンズが合わせやすくなります。

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セルフレームはヒーターで温めて、カーブを調整します。

最近はベースカーブの浅い非球面レンズの流通が多いため、浅めのカーブにしてあるフレームが多いのですが、遠視系の凸レンズで球面レンズを枠入れする場合は、あらかじめフレームカーブを修正して型取りするほうが、サイズがきっちり仕上がります。

それで、5カーブ以上になるとレンズのヤゲン(リムにハメ込むための山)にズレがでて、若干ヤゲンが小さくなる部分がでるのですが、加工機の種類によってはカーブの強いレンズ用の砥石が装備されています。
当店の加工機にもついていますが、これが結構重宝しています。

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"カスタム"と表示がでていますが、このモードで加工すると、ヤゲンの裏表を別々の砥石で削るため、高カーブのレンズにも均等なヤゲンを立てることができ、レンズの型もきれいに仕上がります。

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レンズの山が均等にきれいに立ちます。


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砥石とレンズカーブのズレによるヤゲン痩せがなくレンズの型もきれいに仕上がりました。


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カーブが強めでも均等にフレームの溝に収まります。


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同じ3カーブのリムを持つフレームですが、上のは5.6カーブの凸レンズを枠入れしました。




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2011年05月10日

アンダーすっきり加工

メガネの度数が強くなるとレンズの縁の厚みやウズが目立ちます。
セルフレームや幅が広めのリムでレンズのはみ出しが隠せても、正面から見るとレンズの縁の白い線が目立ち、いかにも度が強そうに見えてしまいます。

実はレンズの加工の仕方で、正面から見た白い切り口を最小限にすることができます。
特に丸メガネのように縦幅のあるフレームの場合、フレームの下の縁の切り口が目立ってしまいます。
そこでこの加工方法をすると、フレームの下に見える白い切り口を少なく見せることができます。
名づけて「アンダーすっきり加工」と呼んでいます。

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左右ともS-5.5DのCR39レンズで、下の厚みはどちらも約4.5ミリあります。
右レンズがアンダーすっきり加工ですが、左レンズよりも白い縁が少なく見えてレンズの反射も少なく感じます。

ason_under02.jpg
少し上から見ると、左レンズの反射とウズが目立ってきます。

度数が強くなるほどアンダーすっきり加工の効果は大きくなります。

もちろん、丸メガネに限らずほとんどのフルリムへの加工に効果的です。

詳しくは丸メガネ研究会のサイトもどうぞ
http://optomo.biz/

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2011年04月21日

ウスカルのふちなしメガネ

先ほど、強度近視用メガネ、ウスカルメガネのふちなしメガネについてお問い合わせがありました。
ちょうど今日納品するふちなしのウスカルメガネを加工しているところでしたので、仕上がりの写真を撮りました。

電話では分かりにくい説明になったようでしたが、この写真のようなメガネになります。

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度数は-7Dで、屈折率1.67のプラスチックレンズを使用し、外側の最大厚みは4.5mmで仕上がりました。

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玉型サイズは45mmにして、ブリッジの間隔が23mmという特別サイズのブリッジを使用しています。

ふちなしメガネに使用されるブリッジは通常18mm前後の幅なのですが、レンズの厚みをなるべく薄くするためにレンズサイズを小さくしてしまうと横幅がせまいメガネになってしまい、お顔幅や瞳孔間距離に適合しなくなるため、広めのブリッジが必要になります。

このブリッジを使用してレンズを小さめにすることにより、耳側だけでなく鼻側の厚みも減らすことができます。

ただ残念なのは、このタイプのふちなしメガネには割れにくい素材のレンズしか使用できず、屈折率1.76などの最薄レンズが使用できないため、薄くすることには限界があります。


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2011年04月14日

今日は RAINBOW

今日は加工が溜まってしまったので、閉店後は外出予定をキャンセルして加工となりました。

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最近の加工機は、昔の機種に比べてずいぶんとレンズの切削音が小さくなりましたが、それでも結構音は大きいのでFMラジオの音もかき消されてしまいます。

加工音にも負けないのは…
やはり Rainbow Rising ですね。

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今日はリッチー・ブラックモアの66歳の誕生日ということもあって、RAINBOW です。

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スピーカーは、加工時のセッティングにして…ネットも外し

やっぱりコージーのツーバスなら加工機の音もかき消してしまいます。
Rising、Long Live Rock'n Roll、Down To Earth と続きます。
近所から苦情が来ないうちに仕事を終わらせます!


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2008年04月21日

丸メガネの加工

丸メガネといえば、まん丸の形をしていると思われる人も多いと思いますが、実はけっこうイビツな型をしています。
できるだけ、まん丸に見えるようにリムの型を修正してから、レンズを加工していますが、ブリッジや腕へのつなぎ部分(智といいます)との兼ね合いから、少々苦労することもあります。
以前は真円の玉型を作成しレンズを加工していたこともありましたが、真円では縦長の丸に見えてしまいうため、少し横長の楕円にしていろいろな玉型を作ってみたこともありました。
それで、実際にメガネにした場合に横:縦の比率をどのくらいにすると、まん丸に見えるかという比率があるのですが、しかし実際にはブリッジや智の位置関係でレンズに不要な歪などが入ることもあるため、完璧な玉型での丸メガネの加工は無理があり、手作業でなるべく丸に見えるようにリムを修正して加工しています(これがけっこう時間がかかります)。
幸いにもこれまで完璧な丸を求められるかたもいませんでしたが、ある程度の妥協はしかたないのかもしれません。
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こんな丸メガネがあります。
http://www.opt-rainbow.com/marumegane.html
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