2009年05月27日

プリズム矯正〜「あなたの信じる宗教は?」

先日ご来店された横田さんとの話のなかで…

横田さん
「原さんの信じている宗教は何ですか?」


「???…」

横田さん
「いやいや、プリズム矯正の話です。」

なぜ、こういうやり取りなのかというと…
斜位矯正の方法、考え方には様々な方法や考え方があり
「斜位は完全矯正」を基本方針とするドイツ式の考え方と、
検査方法やアプローチの仕方が違うアメリカ式などがあります。

日本にドイツのポラテストが紹介されて以来、多くの眼鏡店でポラテストの考えに基づく斜位へのアプローチが普及しましたし、その後、アメリカでのオプトメロリーを勉強されたかたがたによって、アメリカ式の斜位へのアプローチ方法が多く紹介されました。

そういった背景があり、「斜位は完全矯正が基本」という考え方と、「斜位は必要最低限のプリズム処方」という考え方がありますので、その考え方によってプリズム処方をする割合は、その眼鏡店によって差がでてきます。
(中には、輻輳余力など考えずに、斜位が検出されればプリズム矯正というような人もいますが)
20数年前には、日眼研でドイツ式とアメリカ式の討論会があり、対決ムードの中、激論が交わされたそうですが、検査方法や処方方針に違いがあり、話がかみ合いにくかったそうです。
斜位矯正にはそのような背景があり、先の横田さんの問いになったわけです。

私は、てっきり…
「仏教です。」と答えそうになりました。

このドイツのポラテストは、日常自然視に近い状態で斜位測定ができる斜位の検査方法ですが、ポラテストの考案者であるドイツのハーゼ博士は、ポラテストで検出された斜位は完全矯正するというのが基本的な考え方のようです。
(もっとも、ポラテストには様々な検査項目や、ノウハウがあり一言で説明できるほど単純ではありませんし、近年ではアメリカで勉強されてくる技術者も多く、アメリカ式のアプローチも取り入れているようです。)

数十年前に日本にポラテストが紹介された当時は、日本各地で講習会が開催され、その時のハーゼ流の考え方が根強く、斜位は完全矯正の方針をとる眼鏡技術者も多いようです。

それで、実際にプリズム処方をするのは何パーセントあるのかということを話ていたのですが、私の場合は10パーセント程度あるように思えました。

横田さんは5パーセントくらいで、10パーセントまではいかないと言われていましたが、よくよく考えてみれば、当店の場合、深視力検査が合格しないかたや目の疲れでパソコンメガネを求められるかた、または、目の疲れなどの症状を改善したくて、ネットを見て来られるかたが多く、最近は上斜位をプリズム矯正することが多くなっていたからのようです。

左右の視線の向きが、上下にずれる斜位を上斜位といいますが、その場合は、プリズム矯正が効果的です。

また、視線の向きが横方向にずれる、外斜位や内斜位は、眼を動かす筋肉の余力を活かすことも可能ですし、ピント調節の量でも水平方向の斜位の量は変化しますし、眼鏡レンズを装用することにより生じる光学的なプリズムで緩和できる場合もありますので、必ずしも水平方向の斜位は完全矯正をしなくてもよいように思えます。

しかし、近視が多い日本人よりも、遠視の多い西洋人の方が、内斜位も多いようですから、おのずと水平方向のプリズム矯正が増えるのではないか、とも思えます。

眼鏡は奥が深いな〜

この方々は凄いですよ↓

グラスギャラリー
http://nara.areablog.jp/blog/1000005422/p10063403c.html

オプト・アイランド
http://oe.tea-nifty.com/opteyeland/2008/08/post_cb83.html
posted by yasuhiro hara at 17:23| Comment(1) | TrackBack(0) | 検査VT
この記事へのコメント
タイトルにはどっきりとしました。^^
でも、ホントに奥が深いのですね〜。
ところで、新しく作っていただいたメガネは、以前のものとくらべて
素材のせいか、フィット感にあまり不具合を感じなくなりました。
以前はすぐに調整が必要な感じになっていたのに、違いにびっくりしています。
フィットしているのは喜ばしいことなのですが、
お店にうかがえる機会が減ってしまっていることは残念です。
Posted by K at 2009年06月03日 06:57
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